江戸時代の町家「山口家住宅」で
江戸時代の幻書「沙界怪談実記」を感じよう
江戸時代、安永七年(1778)に書かれた「沙界怪談実記」には、堺のさまざまな地域で起こった怪異が綴られています。現在、現物は行方不明ですが、郷土史家の出口神暁(しんぎょう)氏が自身の郷土誌「和泉志」で紹介したので、奇跡的に序文を入れて50話の文章が残っています。
作者は泉州沙界の住民「鐵方堂」という人物で、詳細は不明。幼い頃から怪しい話や恐ろしい話が大好きで、あちらこちらで怪異談を集めしたためました。怪異の起こった場所(地名)や日時、人物の職業や名前が書かれているのが特徴で、今でもその場所を訪ねることができます。
当時堺で暮らしていた人々の息遣いが聞こえてきそうなこの物語を、江戸時代の町家「山口家住宅」で感じていただきたいです。
【山口家住宅】
山口家住宅は、江戸時代初期に建てられた町家で、昭和41年(1966)に国の重要文化財に指定されました。
同家は、江戸時代、近隣農村の庄屋を務め、奉行所と町方・村方をつなぐ役割も担っていました。元禄2年(1689)『堺大絵図』で、東の山口筋を表側として山口家の屋号である「越前屋」の名で記されています。
山口家住宅では、大きな梁が特徴的な広い土間にはじまり、もてなしにも使われる座敷、茶室と多様な空間をお楽しみいただけます。北側には樹齢200年の大ハゼの木を中心とする庭があり、主屋からご覧いただけます。江戸時代の文献や昭和初期の山口家の暮らしぶりと社会背景を参考としつつ、堺の町家暮らしの一端を見ていただけます。
■ 開催日時
【沙界怪談実記パネル展示】
沙界怪談実記の序文から29話までを前期・後期の2期に分けてパネル展示。
江戸時代の堺の怪異が堪能できます。
前期:2024年 11月23日 ㊏-12月6日 ㊎
後期:2024年 12月7日 ㊏-12月23日 ㊊
【沙界怪談実記ミニチュア作品展示】
ミニチュア造形作家:長谷川敦子
山口家住宅周辺の話をミニチュア作品で表現。
2024年 11月23日 ㊏-12月23日 ㊊
【沙界妖怪まち歩き 山口家住宅界隈】
山口家住宅周辺の怪異の起きた場所をめぐります。
2024年 11月30日 ㊏ 14:00-(2時間程度)
案内人:陸奥 賢 参加費:500円 定員:30人
■ 開催場所
山口家住宅
〒590-0932 大阪府堺市堺区錦之町東1丁2−31
■ 入場料
200円
■ 開館時間
10時〜17時 (入館は16時30分まで)
【主催】 堺市立町家歴史館指定管理者 ㈱パソナジョイナス
【協力】 濱田さち/沙界妖怪芸術祭運営局
お問い合わせ・まち歩きのお申し込みは
山口家住宅(町家歴史館指定管理者 ㈱パソナジョイナス)
Tel・FAX:072-224-1155
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